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断崖の図書館

サガン鳥栖,読んだ本,秋田禎信,ラジオを中心に

2025.01.24.Fri.17:44
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2003.12.03.Wed.22:09
秋田氏との出会いは,中二の春だったかと思う.
学校の図書館で見かけたことがきっかけだった.
その時点で「楽園(上)」まで出版されていたが,学校には「魔王」くらいまでしかなかった.

初めて「獣」を読んだ時に感じたのは,わけが分からん,というものだった.
当時は,小説なんてほとんど読んだこと無かったし,国語力も全然大したことなかったからだ.
(ちなみに初めてがっつり読んだのは小説のドラクエⅠ,ハードカバー)

洋画なんかでもそうだが,登場人物の名前を覚えれなかった.
覚えたとしても微妙に覚え間違っている.
まぁこれは慣れの問題なのですぐに解決した.

そして,読み始めたら止められない面白さがあったために,あっという間に「魔王」まで読んでしまった.
この段階で僕は,活字好きになっていた.
「血涙」を買い「背約者(上)(下)」も買った.
面白さのピークは何といっても「背約者(下)」である.
世界の謎・意味が解き明かされ,叙述されていき,主人公が本当の自分を見出していく.
本当に面白い作品であった.

これ以降の東部編は言葉遊びが炸裂し続け,より一層面白くなったが,最終巻である「扉(下)」がいただけない.
伏線があまり回収できていなかったと思うし,各人物の描写が少なすぎる.
「扉(中)」を出してほしかった.
しかし,きちっと書き終えたことは素晴らしいことだと思う.
秋田氏にはこれからもいい作品を書き続けて欲しい.
お気に入りは「背約者(下)」,「緑」,「銃声」,「血涙」,「扉(上)」の順である.
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